招待講演

情報処理学会コンピュータサイエンス領域功績賞受賞記念講演

講師
中野 美由紀(津田塾大学)
タイトル
データベース基盤はメタバース?
概要
今やデータベースシステムは通信インフラと共に社会を支える情報基盤プラットフォームとしてなくてはならないものです.データベースの高性能化,高機能化を振り返りつつ,これから求められるデータベースの価値について講演者が語ります.
略歴
データ工学に興味を持ち,高性能データベース,大容量・高速ストレージ,省電力データベース,ビッグデータ支援プラットフォーム等の研究に従事.1985年に東京大学生産技術研究所,その後,芝浦工業大学,産業技術大学院大学を経て津田塾大学に在籍.情報処理学会監事(現在),事業担当理事(2018-2019年度) ,技術応用理事(2011-2012年度),電子情報通信学会データ工学専門委員会委員長(2011-2012年度),日本データベース学会 監事(現在),理事(2009-2021年度)等歴任. 電子情報通信学会フェロー,情報処理学会フェロー.

若手招待講演1

講師
高橋 翼(LINE株式会社)
タイトル
プライバシーアウェアなデータサイエンスの実現を目指して
概要
プライバシーへの配慮は,サービスの改善やパーソナライゼーションに伴うデータ活用において,優先度の高い課題である.近年,データサイエンスにおけるスタンダードなプライバシー基準として差分プライバシーが注目され,実用化が進められている.本講演では,差分プライバシーに基づいてプライバシーアウェアなデータサイエンスを目指すLINEの研究開発のうち,VLDB2022に採択された中間テーブル構成法HDPViewと,ICLR2022に採択された合成データ生成法PERARLを紹介する.また,企業研究員がトップカンファレンスを目指す意義についてもLINEの研究開発組織の事例を踏まえて述べる.
略歴
LINE株式会社 Data Scienceセンターシニアリサーチサイエンティスト / マネージャー.筑波大学大学院システム情報工学研究科博士後期課程修了.NEC中央研究所,カーネギーメロン大学訪問研究員を経て,2018年12月より現職.データサイエンス・AIのプライバシーや信頼性に関する研究開発をリード.日本データベース学会理事.博士(工学).

若手招待講演2

講師
梅本 和俊(東京大学)
タイトル
好奇心に駆られたユーザ行動研究のつまみ食い
概要
検索や推薦をはじめとする現代的な情報システムでは,ユーザ行動に関する多様なデータが収集されており,その理解と活用は重要な課題となっている.本講演では,講演者らが近年に取り組んだユーザ行動に関する研究事例として,スキル向上支援やCOVID-19感染リスク予測などを紹介する.また,(雑多な?)研究に取り組む際に講演者が心がけている事柄についても共有する(予定である).
略歴
東京大学生産技術研究所助教.2016年に京都大学大学院情報学研究科博士後期課程を修了.同年より情報通信研究機構ソーシャルビッグデータ研究連携センター研究員および東京大学生産技術研究所特任助教,2020年より現職.専門は情報検索で,特に情報システムにおけるユーザ行動の分析・モデル化・デザイン・活用に興味を持つ.DBSJ理事,ACM SIGMOD日本支部会計,ACM SIGIR東京支部運営委員としても活動中.2017年度DBSJ論文賞,DEIM2018最優秀論文賞,2019年度DBSJ上林奨励賞,DEIM2021優秀論文賞,WSDM2021 Outstanding Reviewer Award,CIKM2021 Best Reviewersなどを受賞.